予防接種について
ワクチンを注射で投与する行為を予防接種と呼びます。
ワクチンはウイルスや細菌などの病原体を無毒化、あるいは弱めることで作られており、ワクチンを投与することで、体にそのウイルスや細菌の抗体(病原体を体の中から除去する機能を持った分子)を生成することができます。抗体を体内で作ることによってウイルス・細菌の感染そのものを予防したり、感染後の重症化を防ぐことが可能です。
当院では下記の予防接種を行うことができます。予防接種をご希望される方は一度お問い合わせ頂き、事前予約の上でご来院をお願いいたします。
当院で接種可能なワクチン
- HPV(子宮頸がん)ワクチン
- 帯状疱疹ワクチン
- 肺炎球菌ワクチン
- インフルエンザワクチン
- コロナワクチン
子宮頸がん(HPV)ワクチン
ウイルスや細菌の感染が引き起こすがんの一つであり、中でもヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因と考えられているのが子宮頸がんです。
一生に一度は感染すると言われているウイルスであり、多くの女性が感染経験を持ちます。
多くの場合、感染して治療を行わなくても重症化せずに消えるウイルスですが、一部の方にがんを発症させる特徴があります。
日本国内においては、女性の場合毎年11,000人程が子宮頸がんを発症しており、そのうちの約2,900人の方が命を失っている状況です。
子宮頸がんワクチンはヒトパピローマウイルスの感染を予防できるワクチンですが、平成25年の6月頃から接種推奨の呼びかけは控えられていました。しかし、令和4年4月頃から接種推奨の呼びかけが再スタートしています。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹の予防には、50歳以上を対象としたワクチンが利用されます。過去に水ぼうそうに罹患した人々は、水痘・帯状疱疹ウイルスへの免疫を持っていますが、年齢とともにその免疫は減衰します。したがって、再びワクチンを接種して免疫を強化し、帯状疱疹の発症を予防します。予防接種は完全な防御を保証するものではありませんが、発症しても重症化せずにすむ可能性が報告されています。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は肺炎を引き起こす原因菌で、その割合は最も高くなっています。持病の悪化や体調が優れない時など、体の抵抗力が低下した際に感染しやすいとされている他、高齢者の方は重症化する危険性が高いとされているため注意が必要です。定期予防接種ではプレベナー(23価ワクチン)を使用するのが一般的で、一度接種を行うと5年ほど効果が持続します。そのため1年毎に接種を行う必要が無く、定期接種は5年を目安に行います。また、下記に当てはまる方の場合は定期接種の際に補助制度の対象となります。
- 草津市にお住まいで、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の誕生日を本年度(4/2~翌年4/1まで)に迎えられる方
- 草津市にお住まいで60~64歳の誕生日を本年度に迎えられ、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害がある、または呼吸器/腎臓/心臓の機能に障害をお持ちの方。
インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは自費診療(任意接種)のワクチンで、インフルエンザウイルスの感染及びインフルエンザ発症時の重症化を予防する効果があります。
年齢が65歳以上の方は接種の費用の一部が助成されますので、インフルエンザ重症化による肺炎の発症などを予防するためにも、毎年予防接種を行うことを推奨しております。
予防接種後の効果は2週間~5ヶ月間程度の間続くため、インフルエンザウイルスが流行しやすい冬場(12月中旬頃)までに接種を行うことが理想的です。
当院での対象者は13歳以上となります。
予防接種の費用
予防接種 | 定期・高齢者公費補助・その他行政補助 (接種券の有効期間を必ず確認してください) |
任意接種価格 (1回あたり、税込価格) |
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子宮頸がんワクチン シルガード9(9価) |
対応可能(草津・栗東・守山・野洲市にお住まいの方) | 27,000円 |
帯状疱疹ワクチン シングリックス |
自費診療のみ | 23,000円(1回) 2回接種合計46,000円 |
肺炎球菌 (PPSV23) |
高齢者公費補助:対応可能 自己負担額:2,600円 |
8,800円 |
インフルエンザ | 高齢者公費補助:対応可能 | 2,980円 |
子宮頸がん(HPV)ワクチンの助成(償還払い)について
子宮頸がんワクチンの接種推奨の呼びかけが控えられていたことで、2022年3月31日までの間に、定期接種の対象年齢を過ぎた状態で自費診療による子宮頸がんワクチンの接種を行っている場合、接種費用の償還払いを行うことが可能です。
コロナワクチン接種
新型コロナウイルスの発症と重症化を防ぐことができるワクチンです。症状としては咳や発熱など風邪に類似したものが代表的です。新しいタイプのワクチンで、ウイルスのたんぱく質生成の元となる遺伝情報の一部を接種することで、抗体を体の中に作り、コロナウイルスに感染することなく、免疫を得ることができます。
メッセンジャーRNAは分解され細胞外へ排泄されます。ワクチン接種は筋肉注射で行われ、皮下注射より効果的とされます。
接種日は随時新着情報にて更新しております。
コロナワクチン接種の流れ
Step.1 接種券と接種のお知らせ
コロナワクチンの接種券とお知らせが届きます。
Step.2 予約
電話で事前に予約をお取りください。
接種日は随時新着情報にて更新しております。
Step.3 接種
当日は、接種券と本人確認書類を必ずお持ちください。
Step.4 帰宅
ワクチン接種後も引き続き感染予防対策をお願いします。
コロナワクチン接種の費用
新型コロナワクチンの無料(全額公費)での接種は、令和6年3月31日(日曜)で終了となりました。
※2024年10月現在は自費のため16,000円(税込)となります。